打ち切り

シャーマンキングいきなり終わってるし。
色んなとこで最終回の最終ページのオチが話題に上がってるが
そこだけクローズアップしてるせいで、トンデモ扱いされすぎてるような。
途中のページでアンナが
「戦士達はとらわれの姫を助ける為に魔王をやっつけに行くんでしょうけど
葉達はその魔王を助けようとしている」
「だってこのお話のお姫様は執念と言う魔王にとらわれたハオなんだから」
と表現して、それに対してまん太がぷっと吹き出している。
単なる勧善懲悪を描くつもりはないことを改めて言いたいのだろう。


それを分かりやすく絵にしたのが最終ページのアレであって、そう考えると
葉達の「寝るぞー」という大ゴマの後、まん太が夢を見たというあの流れは
さほどおかしくなくなる。
ただし、次週も連載があれば…だが。
最終回のラストに持ってきたせいで、今までの全てが虚構っぽくなってしまい
そのつもりはなくても、夢オチっぽい印象を読者に与えているのだろう。
確かに奇抜な終わらせ方としては群を抜いてるが、なんとなくアレは
打ち切りが決まった時から考えていた終わらせ方なのかなと。
しっかし、あまりに奇抜すぎてせっかくの「魔王と姫」のたとえが完全に
忘れ去られているのが面白いもったいない。
とりあえず、最終回の各キャラの科白は作者の主張がいっぱい見え隠れした。


パッチソングをはじめとして、シャーマンキングでは大真面目にバカなことを
やっている描写が随所に見られるが、それに対するツッコミが漫画内では
あまり描かれていないというか、むしろ自然に流されているせいで
読者がつっこむしかない。
かといって、ウケを狙ったギャグ漫画として描かれてはいないので
下手につっこむ気も起きず、読んでいて妙にシュールな空気が漂う。


この絶妙な空気感が結構好きだったのに、打ち切りとは残念。
ライジングインパクトみたいに署名で連載復活したりして。